最適なKPIを設定するための5つのステップ

最適なKPIを設定するための5つのステップ

みなさんはKPIを設定するにあたって、なんとなく普段使っている指標をKPIと呼び変えるだけですませていないだろうか。
(※そもそもKPIって何?って方はこちら

しかし、それだと非常に経験則的であり、本当に最適なKPIとなっているかどうか判断できない。KPIとして間違っている可能性もあるし、合っていてもそれだけでは不足している可能性もある。

実際に僕も最初の設定があまりに頭でっかちな設定になっていたがために、現場が混乱し、その意味のないKPIを出すために手間だけをかけさせたという苦い経験を持つ。

そうならならないためにも、最適なKPIを設定するには、以下の5つのステップが必要だ。

  • 最適なKPIとは何かを知る。
  • 事業の利益構造を整理する。
  • 構造の中から本当のKPIを見つけ出す。
  • 設定したKPIを徹底して使う。
  • 使いやすいかどうか検証する。

それでは1つ1つ見ていこう。

KPI5STEP

最適なKPIとは何かを知る

まず最適なKPIとはなにか?それはズバリ以下の通り。

<最適なKPIの条件>

  • 業績と強く連動していること。目安として利益の8割と連動していること。
  • 現場でイメージしやすいこと(現場の創意工夫で改善しやすい)。
  • 簡単に算出できる。または簡単に算出できるようにできること。

まず、業績と強く連動していなければ、度々モニタリングしてまで改善させる必要がない。それこそ現場の負担になるだけの自己満足に終わってしまう。

つぎに現場でイメージしてもらうことも必要である。現場がそのKPIを改善するために自分が何をするべきかイメージできないのであれば一生改善されない。こちらも現場の負担になるだけで終わってしまう。

最後に算出するスピードも重要である。算出するために3日かかる、熟練者でしか出せないとなると意味がない。割りきって精度を落としてでもスピードを重視する必要がある。日次で算出できるぐらいの気持ちでいて欲しい。

事業の利益構造を整理する

KPIを設定する前にまずは事業の利益構造を整理してほしい。
こうすることで利益を構成している要素全体を見渡すことができる。そのため、KPIの設定漏れ、片手落ちといったものがなくなる。

例えば、ある事業では顧客数と受注単価をKPIとおいたとする。この2つのKPIは達成しているのに、なぜか利益は出ない。分析したところ、現場は利益度外視で原価を下げてKPIを上げていることがわかった。これは実例であるが、僕らが間違ったKPIを設定すると現場はそうなってしまうものであるから責任重大である。

こういったことを防ぐためにもまずは全体を見る必要がある。

まずは営業利益から始め、要素をどんどん分解していく。
営業利益=売上 - 経費
営業利益=(受注単価 ✕ 受注回数) - 経費
営業利益=(受注単価 ✕ (既存顧客数 + 新規顧客数) ✕ コンバージョン率) - 経費

これをひたすら続けてロジックツリーを完成させる。
下記は通販事業の一例。

kpiロジックツリー

参考として下記も合わせてご覧頂きたい。
現場で活用できる実用的なKPI事例集 94種

構造の中から本当のKPIを見つけ出す

洗い出した全指標をもとに前述の3つのポイントに沿ってKPIを仮置きしていく。

よくある失敗として、あれもこれも見たいということでKPIを設定しすぎること。経営者としてはいろんな数字を見たいのはわかるが、設定しすぎるとメリハリがなくなり的を絞った議論ができなくなる。

勇気を持ってKPIを削ることも行って欲しい。あくまでKPIはKeyとなる指標のみとするべきである。

尚、わかりくければ経営のKPIと現場のKPIは分けてもいい。現場のKPIが経営のKPIに連動さえしていれば特に問題はない。

設定したKPIを徹底して使う

KPIは、最適な設定をすれば業績向上や現場の運営の見える化に繋がるがあまり理解をされない。

なぜなら現場は忙しい。コンバージョン率や費用対効果などを考える暇があれば目の前のお客様の対応をしてしまう。

現場に意識させるには、
会議やミーティング、普段の会話などすべてKPIを絡めること

「今回はこの戦略で進めようと思います」→「その戦略が及ぼすKPIの影響は?」
「現在、売上は順調なのでご安心ください」→「その割にKPIは下がっているが?」
など。

また資料のフォーマットも変えて会議の定型フォーマットとすることも効果的だ。間違っても資料を出させるだけ出させて、「売上が…」という議論をしないこと。自らKPIが意味がないと言っているようなものである。

ここで売上が達成できなかった月の報告例を見てほしい。実際にあった例である。

<KPIを設定する前>
「今月は売上が予算比95%と未達でした。たった5%なので来月は挽回できると思います。」

<KPIを設定した後>
「今月は売上が予算比95%と未達でした。大口顧客の受注減が響いており、来月以降もこの影響が続きます。挽回するためには新規顧客を開拓するしかありませんが、見込顧客不足です。セミナー回数を増やして、顧客リスト100社ほどもらいたい。」

以上のようにこれほどの違いが出てくる。

使いやすいかどうか検証する

これは必ずすること。使ってみると意外と業績と連動していないことがわかったり、出すまで時間がかかることがわかったりする。

その時は都度見直していこう。あまり短期にころころ変えるのも良くないので早くて半年、だいたい一年スパンでじっくり取り組んで欲しい。

最後に

このようにちゃんとしたステップを踏めば必ず最適なKPIが設定できる。

繰り返しになるが、5つのステップとポイントは以下の通りである。

  • 最適なKPIとは何かを知る。
  • 事業の利益構造を整理する。
  • 構造の中から本当のKPIを見つけ出す。
  • 設定したKPIを徹底して使う。
  • 使いやすいかどうか検証する。

<最適なKPIの条件>

  • 業績と強く連動していること。目安として利益の8割と連動していること。
  • 現場でイメージしやすいこと(現場の創意工夫で改善しやすい)。
  • 簡単に算出できる。または簡単に算出できるようにできること。

これらを是非参考にして欲しい。軌道に乗れば、エッジの利いた会議・議論とおもしろいように業績が伸びる。
また、現場の報告と合わせて、KPIを見比べると必ず歪な数値が出てくる。それを徹底的に深堀りしていくと本社にいながら遠く離れた現場の問題を洗い出すことさえ可能だ。


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